北海道 稚内・利尻・礼文 自転車&ハイキング旅行

  10日目 豊富温泉→サロベツ原野(後半)&駅巡り→稚内


 78.9 km


シングルルームの窓際では、旅館のペットの牛が一晩中鳴き、朝も鳴いている。

昨晩の夕食時間は選択できる案内なのに、午後6時半以外はダメと言われてあわてて温泉
の入ったのに、夕食の茶碗蒸しは固まっていなくて、蒸すのをわすれていた、と言われた
。けど、朝食は無事でした。

 

紙を貼った木製いすは痛いし、奥に暖房用の穴が空いたままの机、それに内装・・など自
転車旅行中にはちょっとくつろげない部屋でした。スリッパは無い旅館なので食堂、廊下
も素足or靴下で歩くのもなじめなかった。穴から下の暖房機の奥に落とし物はないか確認
して出発です。

料金は高いのに、思いのほかがっかりさせられて旅自体を楽しめなかった僕はもう・・・
さようなら。まあ、次回は豊富温泉ふれあいセンター(町営の温泉入浴施設)に入るだけ
でいいかな。


再びサイクリングロードを経て、サロベツ原野の「宮の台展望台」へ向かった。




 

 宮の台展望台




牛さんもサロベツ原野を静かに眺めている立派な「宮の台展望台」でした。




「宮の台展望台」はガラス張りになっていて、今日は風が強いので、ほっとしました。原
野は広大ですね。

「幌延ビジターセンター展望台」、「木製の展望台」には、「何かあっても町としての責
任は負わない」ような掲示があって老朽化ぽかったですけど、宮の台展望台はそうではな
く、ガラス張りのすごい立派な展望台。でも、「木製の展望台」の360度のパノラマビ
ューの方がすごく良いかな。


稚内までは、サロベツ原野の線路沿いを、駅舎を巡りながら戻ろう。一体どんな駅舎なん
だろう。

(1)徳満駅

徳満駅は物置のような小さな待合室になっていて、「レースのカーテンがすてき」など列
車で来たという人の思いが綴られた駅ノートが有り、一日数本しかない列車で来た人がい
るなんてすごすぎる。

 

 徳満駅


未舗装のサロベツ原野道を通って、サロベツ原生花園へ

 




 サロベツ原生花園 花のシーズンはとうに過ぎていたようだ


サロベツ湿原センターの「レストハウス サロベツ」の前には、大量の荷物を積載してい
る「KOGA-MIYATA」ブランドのすてきな自転車が停まっていた。日本一周程度の走行距離
ではなく、世界一周も視野に入れた超長距離走行前提の旅専用車かもしれない。


 

 左:サロベツ湿原センターのレストハウス「サロベツ」  [右拡大]


兜沼公園サイクリングロード&キャンプ場を走って、兜沼駅へ

 


(2)兜沼駅

兜沼駅は車掌車を改造した待合室ではなく、新しい駅舎になっているなんて、珍しく恵ま
れた駅でした

 

 兜沼駅


兜沼町は、いかにもかつての北海道らしい感じの風景が広がりいいところですね。

   

 左:兜沼郷土資料室(旧兜沼郵便局) この日は閉館していました

 右:富岡町発祥の碑

 現在の兜沼郵便局




木造の瀟洒(ショウシャ)な家の軒下をお借りして、お昼にしていると、小さくお店の名
前もあるし、と思っていたら、たまたま家の方が出てこられ、「昔、火事になって建て替
えた家で、お店でしたけど、今はやっていないんです」など、いろいろ町のことなどを教
えてくれて、お礼を言って出発した。

 

軒下をお借りして、コンビニおにぎりのお昼にしてから、勇知駅へ向かった。


(3)勇知駅

農村の小集落を通って、到着すると、廃貨車を改造したピッカピカの駅舎でした。花の手
入をされれいる方がいて、地域住民の愛がこめられた駅、そしてここの農村の感覚がまた
いいです。



  
 


 線路沿いに抜海駅へ


(4)抜海駅

日本最北の無人駅は、駅舎正面の壁は新しく張り替えられていましたけど、昭和15年に
建てられた木造駅舎は風情を十二分に漂わしていた。

駅は整備工事中で、入れるかなと思ったけど、快く見せてくれた。旧駅長室やその奥の宿
泊部屋ものぞかせてもらい、真冬は24時間体制で線路の保守をするためだと教えてくれ
た。日本海の極寒の風が容赦無く吹き付けてくるという。

予定では、もっと早い工事予定だったらしいですけど、吉永小百合さんの映画の撮影が入
り延期となり、今工事をしているとも教えてくれた。

吉永小百合さんの映画とは、「北のカナリアたち」の次の映画と言うことなのだろうか。




 JR抜海駅 昭和のレトロな雰囲気が残る駅だった





 

 昭和15年竣工の木造駅舎

 旧駅長室、この右奥に宿泊できる部屋が有った





 プラットホームの脇には、花が並び、


ノートには、鉄道愛豊かなメッセージが残されていた



 宗谷本線 がんばれ!


ノシャップ岬への道道254号線を進んで行くと、先方に巡航速度25km以上で走り続
ける親子のサイクリストが見えてきた。声を掛けて、追い抜いて、先にノシャップ岬にい
ると、さっきの親子がやって来た。

男の子は8才、今回は函館からスタートし、今日は北防波堤ドームでテント泊まりと言っ
ていた。

翌日分かる事なのですが、この親子は星光(ほしひかる)くんの親子で、休みを利用して
、日本一周を目指している親子だったんです。すごい。

【星光くんの毎日新聞の記事はこちら】


 星光(ほしひかる)くんの親子



 いいよなあ




 ノシャップ岬


ぼくはドーム近くの旅館に向かった。

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