北アルプス 高天原温泉6 黒部五郎岳
2002.8
6日目 三俣山荘〜黒部五郎岳〜黒部五郎小舎(泊)
曇り空の中を行くと、また雪渓が現れて、今度は上り道になって、雪のすぐ横は花畑と
なっていて、雪溶けを追うように花たちが迫っているんです。夏の北アルプスを、実感
する風景が広がっていて、とてもいいなあ、なんて思っていると下りの人が、滑って、
あ、危ない、ケガするところ。
そう言えば、昨日ここで滑ってケガ人が出たというし、気を付けて、上り道は滑りにく
いけど、気を付けて行こう。
ペンキで色が付けてある雪渓を登っていく。
花が雪溶けを追うように咲いていて、いい風景が広がっている。
ガスが掛かって周りの山々の風景は望めないけど、いろいろな小さな花が咲いているな
だらかな道を行き、いったん下って黒部五郎小舎がうっすら見え、宿泊の手続きをして
から、カールに入っていくと、さらにガスは切れてきて、そのカールが鮮明に見えて来
ました。まあ!なんという風景なんでしょう。すごい、すごいです。みごとなカールが
広がっていて、本当に、強烈という表現にふさわしい風景なんです。
*カール(圏谷 けんこく) 広辞苑より
氷河の浸食によって、山地の斜面に生じた半円形の窪地
三方を尾根に囲まれて、緑の園のなかには、小川が流れていて、ここに座ってお昼にす
ると、とってもいいです。
カール(圏谷)
巨石が点在するカール
右前方へに登っていく。
登り始めると、足元に広がるカールはとても雄大
さらに登ると、再びガスが掛かってきて、頂上に着くころには、眺望は望めなくて、残
念だけど、ガスが晴れたカールの中で、お昼にできただけで、よかったです。今日はあ
れで充分という思いです。
黒部五郎岳 2840m
頂上には誰もいなくて、がっかり、寂しいです。
稜線ルートを下っていく。地図では「北側カールルートが一般的だが、濃霧時は稜線ル
ートが良い。」なんて書いてあるけど、この濃霧時に、稜線ルートの岩場を渡り歩いて
行くのは、とてもたいへん。分岐も無いしペンキマークもたくさんあって道にも迷わな
いだろうけど風は強いし足場も悪いんです。でも、濃霧時のカールルートは視界が悪い
と、歩きやすいけどカール内では迷いやすいかもしれないです。地図は「稜線ルートは
歩くのは大変だけど、は書いてないけど、濃霧でも迷わない。」と言っていたんだ。
でも、この稜線ルートは変化があって楽しい道です。けど、今日は濃霧。晴れて歩いて
きたカールルートが見えたらもっといいだろうなあ。
岩だらけの稜線ルートは、なかなか大変だけど、おもしろいです。
くたくたになるころ、平原の中にある黒部五郎小舎が見えてきました。
ベンチでビールを飲みながら、印象的な一日だったなあ。
夕食が始まると激しい雨となって、濡れなくて良かったけど、明日の天気予報は雨なん
です。
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