北アルプス 高天原温泉2 水晶岳(すいしょうだけ)2986m

2002.8

2日目 烏帽子小屋〜三ッ岳〜野口五郎岳〜真砂岳〜水晶岳〜水晶小屋(泊)

烏帽子小屋から、裏銀座コースを行くと、道は穏やかで、ガスが切れると、大展望の稜
線が続いていく。

 

ついに、裏銀座の稜線ルートを行くのです。






岩のごろごろ地帯をゆっくり登って、前方に野口五郎岳の山頂が、見えてきて、




振り返ると、歩いてきた稜線と野口五郎小屋の眺望がすばらしいです。


 野口五郎岳

野口五郎岳の山頂はとっても広くて、とってもいい360度の風景が広がっています。




野口五郎岳からの、水晶岳へ続く裏銀座縦走路。2つ目のピープが真砂岳で、ここに登
ってみると、



水晶岳から赤牛岳へ続く稜線が、きれいな線になって、まるで絵のようなパノラマが描
かれているんです。




しばらく行くと、ガスも晴れて、水晶岳を見ながら、お昼にして、来てよかったなあ。



東沢乗越を過ぎると、濃霧となって、心細くなってきました。赤くザレたやせ尾根を、
足元に注意しながら行くと、水晶小屋。一安心だけど、



水晶小屋では、もう景色は全く望めなくて、がっかりです。今日の内に水晶岳に行くの
は諦め。宿泊の手続きをして、中へ入ってビールを飲むと、冷やしてないけど、のどが
潤ってきて、ザックを解いて、ゆっくりすると、もう、いい気持ち。

この水晶小屋は小さいので、予約しておいたんですけど、ザック置き場以外は部屋一つ
の、リビングルームが一つだけのお家へ訪問した感じ。

若い女の子が3人だけで、切り盛りしていて、聞いてみると、小屋の始まった7月中旬
から働いていて、小屋が終わる9月下旬まで、まだこの先、1ケ月以上もあるというの
に、はじめから途中一度も下山することなく、ずっと働き続けるというんです。なんと
いう、女性たちなんでしょう。うらやましいやら、びっくりすりやら。

歩いてきた野口五郎岳から来た縦走路を、見たいなあと外に出てみるんだけど、外は寒
くて、長居はできなくて、出たり、入ったり。と、だんだんと、ガスが晴れてくる。

その稜線が、鮮明に見えてきました。




                              水晶小屋から


なら、やっぱり水晶岳に行こうかなあ。でも、ビールを飲んじゃったし、大丈夫?いつ
もは、歩く途中では決してビールは飲まない事にしているのに、どうしようかなあ。今
日は、特別。

水晶岳までは、初めはなだらかな尾根だし、のんびり行って、酔いを醒ましながら近く
まで行くことにしよう。

天候が変わらない内に行こう。




解いたザックを元に戻して、そのまま背負って、水晶岳へのなだらかな尾根道を登って
いく。いい形なんです。



鷲羽岳、祖父岳、黒部五郎岳が見えて、位置関係は、こうなんだ、こんなふうなんだ。
想像の景色が今、見えて、興奮してしまうわたしです。

もう、大丈夫みたい。山頂へ行こう。






そして、地図の上で想像していた雲ノ平のパノラマが、眼下に広がってくると、木道や
宿泊する予定の雲ノ平山荘が見えて、も、もう、、、、だ、大感激です。ほんとうにい
い風景です。

明日行く高天原温泉は、目の前の谷を右下にずっと下って行った所にあるんですけど、
こんな風景を見てから行けるなんて、うれしいです。

 山頂から鷲羽岳

 

            

                      

北アルプスの真ん中にある水晶岳山頂からは、眼下に広がる雲ノ平をはじめ、北アルプ
スの山々がぐるっと見渡せて、絶好の展望台となって、いつまで見ていても飽きない風
景だけど、夕食に戻らなきゃ。


 幾度も水晶岳を振り返りながら

 水晶小屋(写真の中央)へ帰っていく


今日の宿泊は15人だけのゆったりスペース。みそ汁ではなくて、シチューが出てのお
いしい夕食を済ませて、ふとんに入って、天井を見上げると、雨、風が強くなってきた
みたい。

屋根はバチバチ、ガタガタと不安な音がし始めた。

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