2024.2
オールドコンデジの遍歴
オールドコンデジは面白い
奥左から・FUJIFILM FinePix F31fd ・FUJIFILM XQ2 ・SIGMA DP1
手前は ・Nokia Lumia 1020 コンデジではなくWindows Phone 8のスマホ
古いコンデジを使って撮影するのが流行っているらしくて、オールドコンデジなんて言われ
ているらしい。画質より味わい重視、きっちり撮れなくてもいい、ブレてもいい。今まで使
ってきたカメラのことじゃないか。本当のところはよく分からないけど、所有しているコン
デジの価格が徐々に高くなっているからそうなのかもしれない。
ポルシェデザインの「FinePix 6800Z」。写りの良さと言うより、デザイン、スタイルがすば
らしい。少し前まで数千円だったのに高くなり過ぎ。
今まで撮ってきたコンデジの写りはどう変わってきたのだろうか。
昔の写真を見ると、その時にきれいな画像で撮れていた方がやはり楽しいし、懐かしい。や
はり「良く写る描写の方がいい」。
昔は短期間にものすごい数のコンデジが次から次から新製品が出て、カメラが好きなので自
転車旅行用に、より高いスペックを求めてどんどん次のを買った。「高画質じゃないからい
い」と言う日が来るなんて思ってもみませんでした。
ソニー、キャノン、パナソニックなども買ってきたけど、フジフィルムは独特の魅力が有り
、フジでなきゃ出せない色とか味が有ると思う事がすごく有って、使うのはフジばかりにな
りました。
コンデジの良さは小さくて軽いだけでなくシャッターを押すだけだし、物理ボタンが有って
、起動も速く、操作性も良く、自転車旅行、ハイキングで身軽に写せます。コンデジが有る
とスマホのバッテリー消費も気にしなく済む。
現在では、コンデジは市場から撤退し、高性能となり価格が高騰して気軽に買う事が出来な
くなり、スマホで撮る事が多くなりましたけどマニュアル撮影で、自分好みの写真が撮れる
FUJIFILM XQ2は今でも現役ですし、現代でも通用するいいモデルと思います。
所有しているコンデジからフジをメインにいくつか写真を振り返ってみます。
オールドコンデジの画角は狭く、迫力の有る写真を撮影するにはもう少し広角の方がいいの
で、FUJIFILMカメラにはほとんどワイドコンバージョンレンズをカスタムして後付し撮影し
てきました。
安物広角レンズは特有の画面の歪、画面の外側の色収差がかなり発生するので、Nikon、Ric
ohのワイドコンバージョンレンズを幾つか使い分け、各カメラに合わせてワイドコンバージ
ョンレンズを後付けするためのレンズアダプターを作り、カメラ本体にこれを取付けるリン
グを接着剤で付けている。
ワイコンはレンズ先端ではなく、カメラ本体に付けていることになるので、重量バランスが
良くなり、取り回しも良好になる。
コンパクト性が無くなり、ちょっと重くなるぐらいだったら、許せますよね。
(1)FUJIFILM FinePix40i 2000.7発売 (平成12年です)
薄くて小さく気楽に自転車旅行、登山に携行した。画質も淡い色で撮れてなかなかよく
活躍しました。当時の雰囲気が出ていますよね。
1/1.7型スーパーCCDハニカム
オーストリア
(2)FUJIFILM FinePix F601 2002.2発売
40iよりさらによく写り、出番が多かった
1/1.7型スーパーCCDハニカムⅢ
オーストリア
プラーター遊園地
(3)FUJIFILM FinePix F610 2004年発売
スーパーCCDハニカムIV HR
あまり出番はありませんでした。
(4)FUJIFILM F700 2003.9発売
1/1.7型スーパーCCDハニカムIV SR
少し緑かかってしまうことがあるが、階調がすばらしい。CCDがリコール対象でCCD無償交換
となりました。
オールドコンデジの不満はワイドが足りないことですが、ワイコン付なら撮れる山々が広い
スイス
フランス
(5)FUJIFILM F710 2004.3発売
1/1.7型スーパーCCDハニカムIV SR
ほれぼれするほど素晴らしい階調と、やわらかい光を写し取っていることがある。
CCDがリコール対象となりCCD無償交換後、画質が少し変わってしまった気がする。
写真は交換前のもの。
北アルプス
カナダ
イタリア
(6)FUJIFILM FinePix F30 2006年発売
1/1.7型スーパーCCD ハニカムHR 630万画素
見た目通りの色合いの良さ、電池の持ちの良さが素晴らしい。未だに現役で使える魅力的な
カメラでいい感じ。記録メディア xD-ピクチャーカード。
FUJIFILM Fine F30の場合は光学ズーム3倍にしても、レンズが伸びて来ないので、大きくて
重いけど高性能なテレコンバーター(3倍)を装着すれば、より高解像度撮影で遊べる。野
鳥が撮れる。
ずっしり感に成るけどF30でも広く撮れる、望遠が撮れる喜びが有る。
時にワイコン(左)、時にテレコン(右)、時にステップアップリングを介してフィルター
標準(35mmフィルム換算:36mm)
光学3倍
光学3倍×テレコン3倍
(7)FUJIFILM FinePix F31fd 2006年発売
1/1.7型 スーパーCCDハニカムHR
F30の後継機。F30のバックアップ用。記録メディアはxD-ピクチャーカード。
(8)FUJIFILM FinePix F200EXR 2009.2発売
1/1.6型スーパーCCDハニカム EXR
CCDは特別なCCDなんで、おさえておきたい一台だと思う。弧を描くかの様なナローシェイプ
デザインで、このモデル以降はセンサーが小型化されて高倍率機が展開された。屋外では液
晶モニターはかなり見づらい。主にドイツ自転車旅行で使った。
ドイツ
(9)FUJIFILM FinePix F900EXR 2013年発売
1/2型 EXR CMOS II 1600万画素
20倍光学ズームの超望遠にレンズを伸ばしたスタイルは格好いい。それでいて電源を切ると
ちょっと飛び出しているけど、コンデジスタイルを維持しているのがすごい。
これ一台で観光旅行へ行けば あとは全部要らないくらい全ての機能が詰まっている。何で
もズームで引き寄せて撮れる。デジタルズームなら40倍。もうハニカムCCDセンサーではな
くなった。
この場所からはかなりの望遠が必要ですが、コンデジながら光学で20倍まで望遠できるので
、完璧に撮影する事ができます。右:20倍で撮影してみるとこんな作例になります。
(10)Nokia Lumia 1020 - Windows Phone with 41 Megapixel Camera
2013年発売
当時のスマホカメラ、半押しでピント合わせができる物理シャッターボタンが有るのがいい。
もう片方の手に荷物を持ったままでも撮影できる。2種類の解像度4100万画素、500万画素の両
方保存される。設定をいろいろカスタムできる。現像するのが面倒なのでJPEGで撮っている。
裏面照射型CMOSセンサー「PureView」
(11)SIGMA DP1 2008年発売
撮像素子はFOVEON
ちょっと違う世界に行けるフォビオン機。でっかいカメラは自転車旅行にはチョッときつ
いぜ。指掛かりを付けている。
(12)FUJIFILM XQ1 2013年発売
2/3型 X-Trans CMOS II 右:ワイコン使用時
コントロールリングが有り、レンズアダプター取付をけるリングはこのコントロールリング
に付けている。
アムステルダム中央駅
35mm判換算:25mmなのでワイコンを着けると、超広角で撮影できるが、光学ズーム時は、レ
ンズが伸びて来るのでワイコン取付時はズームはできない。
フランクフルト中央駅
神戸
五島列島
利尻島
バンコク
(13)FUJIFILM XQ2 2015年発売
2/3型 X-Trans CMOS II
FUJIFILM XQ1の後継機。XQ1のバックアップ用。とってもいいカメラ。
(14)Panasonic DMC-LX5 2010年発売
1/1.63型 1130万画素CCD、最後のCCD機
広角24mm、しっかりした作りで気持ち良く動き、かっこいいから楽しい。非純正の自動開閉
キャップを使用している。
Panasonic DMC-LX5撮影
FinePix F710 ワイコン有りで撮影
比較のため上記掲載済みのFinePix F710写真を再度並べてみました。2004年発売なの
にやはりほれぼれするほど素晴らしい階調と、やわらかい光だと思います。当時からの
FUJIFILMのCCD技術はすごい。
イタリア
光学3.8倍
スマホで質の良い写真が撮れる時代だけど、速写性と言うか、はっと思った時にぱっと撮れ
るコンデジはスマホにまさるし、センサーと言う所に目を向けるとCCDセンサーを搭載してい
た時代のオールドコンデジは確かにレトロ感の楽しい魅力が有ったと思う。そして、コンデ
ジは自転車旅行にはメリットが有るカメラだと思う。
オールドコンデジの中には、鮮やかな写りができたり、フィルム時代に近い写りをしたりで
、これからも使い続けて、なるべくきれいな形で残したい。ムービーは要らなくて静止画を
撮る方に振り切るなら古いカメラでいいと思う。古いけど価値が有る。
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