オーストリア 自転車旅行 2003.8.31〜9.30


南ドイツ フリードリヒスハーフェン 〜 オーストリア ウィーン



15日目 9.14

インスブルックInnsbruck〜イェンバッハJenbach

〜アッヘン湖Achensee〜イェンバッハ

 

朝の黄金の小屋根を後にして、イン川に沿ったサイクリングコースを進んでいくと、時々
サイクリングの人たちと出会うのですけど、サイクリングコースは一般道とは違って、畑
や村々をくねくねしながら、のどかな風景の中をいくので走りでがあります。でも気持ち
のいい畑の風と、空。道端にはキリスト像があって、静かなサイクリングロードが続いて
いきました。





 

Innイン川に架かる屋根付きの橋
を渡って行く



イェンバッハJenbachからアッヘン湖AchenseeへはアッヘンゼーバーンA
chenseebahnという蒸気機関車でも行けますが、やはり自転車PACIFIC
18(BD−1)で行きたいです。地図では勾配20%となっているし、初めてのことだ
し、ふもとのイェンバッハの宿にチェックインして荷物を預けて身を軽くしてから上がっ
て行くことにしました。


宿のレストランで昼食を食べるつもりで、スーパーでの買い出しはせずに来たのに、宿は
昼食はやっていなくて、朝食と夕食だけ。レストランもなさそうだし、教えてもらった、
100mほど下ってそこは、廃業しているようなガストホーフGasthof(宿の一種
)の脇の薄暗い入り口の、怪しいそうなお店があったんです。

脇のガラス窓から覗いてみたら、中も薄暗くて、お客はいるみたいではあったけど、教え
てくれたのはここのこと?。決心がつかず、ぐずぐず。思い切って「こんにちは」と入っ
てみたら、狭いカウンターがあって薄暗い居酒屋風の雰囲気じゃないですか。そして10
人ぐらいいた人たちが一斉に挨拶したぼくを見るもんだから、たまらず出て来てしまいま
した。

裏側を探してみたら、喫茶店があったので、スパゲティーと、思わずビールも頼んでのお
昼にしてから、坂道を上っていく。いままで背負っていた10Kgのリュックが無くなっ
て、身軽な体勢になって、ペダルも軽くなったと思いきや、上がるにつれて増していく勾
配には、やっぱりすごくて、はあはあして休んでばかり。最後の急坂にはギブアップし、
自転車は押しました。20%の勾配はPACIFIC18(BD−1)と自分の体力では
無理というのが分かりました。SLは急勾配だからアプト式で上がっていきます。

 

アッヘン湖Achensee 湖畔を行く線路とサイクリングロードと遊歩道

坂道を上がりきると、線路に沿って水平に進んでいくサイクリングロードになっていて、
煙を出して走っていくSLを横に見ながら、山々に囲まれたアッヘン湖がだんだん近づい
て来るという光景はたいへん美しい。

2両の客車を牽引しているSLは急勾配用のお尻上がりの、興味深いスタイルで、こんな
の初めて見ました。

 

 



自転車PACIFIC18(BD−1)を振り向く人は、たくさんいたんです。




 終点の湖岸駅



別ルートで下って行くと、展望の無かった上り道とは違って、車は多いですけど景色は抜
群で、眼下には草原が広がっていて、家々が点在し、オーストリアの風景を眺めながら下
っていく。見晴らしの良い展望台レストランがあって、是非眺めに入りたいと思うけど、
一人だし、注文しないと入りにくい雰囲気と思ってしまうわたしは、道路から眺めるだけ
にしていたら、観光バスが停まって団体客がどっと入って行くので、ぼくも紛れこむこと
にしました。なんだ、注文しないでいるではないですか、ぼくも景色だけ。イタリア人の
団体客でしたけど、まあ、騒がしくて、きっと「キレイ、スバラシイ、キテヨカッタ、オ
ーストリアモイイ」とかぼくと同じ事を言っていたのかも。展望台からの眺めはやっぱり
よかったです。





宿を確保してから自転車で出かけるというのは、荷も軽くて、心も軽くて、ペダルも軽く
て、安心できていいです。草原の中を過ぎて行きました。

今日はやっと晴れてくれてよかったです。

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