オーストリア 自転車旅行 2003.8.31〜9.30
南ドイツ フリードリヒスハーフェン 〜 オーストリア ウィーン
12日目 9.11
ザンクト・アントン St.Anton--スキーと郷土博物館--ザンクト・アントン
夜中に見たのはきれいな星空だったので、いい天気になっているとばかり思って、出発す
る準備を完璧にしてからベランダに出てみるとひどい雨なんです。またも期待を外されて
しまって、「あ、ありゃまあ!」。
朝食を取りながら「もう一泊お願いします。」とお願いしたけど、これでもう3泊目、こ
の雨ではどこにも行けそうにないし、今日の予定は無くなりました。さて、と思いながら
、朝食の後、部屋に戻ってTVを見ながら絵葉書を書くことにしました。と、「△○△○
スポーツバカ△○△○」みたいな、なんか日本語のような言葉が聞こえてきました。タイ
トルを慌てて見てみると3カ国語をつなげたタイトルで、「スポーツバカ」という日本語
のカタカナも含まれているではありませんか。外国語と日本語のカタカナとの組み合わせ
番組名だったんです。やっぱり一部は日本語だったですけど、でもどんな番組なんだろう
。見ていると、一部は日本のTV番組で、赤ちゃんがはいはいしながら、障害物を乗り越
えて1分以内に、女性の中から自分の母親にたどり着ければ100万円というものでした
。昔見たことがあるぞ。これが「スポーツバカ」の意味だったんです。
その赤ちゃんは59秒でみごとたどり着いて100万円を達成したけど、それより、一番
いい所の直前で中断して、コーマーシャルに入るということもなく、最後まで放送された
のがいいです。日本だったら58秒でコーマーシャルになって、盛り上がった気分を台無
しにする番組作りもあるのに。日本のコマーシャルの入れ方はやりすぎみたいなことも多
いのにオーストリアはいいです。TVだって落ち着いて見ていられるのだもの。
切手が無かったので郵便局へ葉書を出しに行ってから、おみやげ屋などをぶらぶらするけ
ど、町は小さいし時間が有りすぎてどうしようかなあと思っていたら、まだ行っていない
所が有りました。スキーと郷土博物館。昨日のハイキングの帰りは何となく素通りしてし
まったけど雨でも時間をつぶせそうなところだし、行ってみることにしました。
雨のザンクトアントン
博物館と言っても1階はレストランになっていて、このレストランの2階にあるのです。
レストランの中を通って2階へ上がっていくと、峠越えの歴史についての展示と、それよ
り伝統的な木造りの家屋がよかったです。
スキーと郷土博物館
1階はレストラン
野沢温泉のポスターや写真があって、そうだガイドブックにもザンクトアントンは長野県
野沢温泉とは姉妹都市関係みたいなことが書いてあったです。でも写真は相当古そうで今
の日本とはかけ離れていて、ぼくも知らない昔の日本でした。
博物館から出ると天候は急速に回復してきて、青空も見えてきて、周りの山々はすっかり
雪に覆われていて、美しい白い山の姿に変わっていました。昨日ハイキングの時歩き始め
たロープウェイのガルツィヒ駅も雪の中。いままでの雨は少し上の方では雪になっていた
んだ。まだ9月11日なのにもう冬の到来なんて、雪になる前に自転車でザンクトアント
ンまで来ておいてよかったです。ここからは鉄道が通じているから、いざとなれば列車で
ウィーンへ行けるもの。
スキーと郷土博物館前からのザンクトアントン
自転車で通って来た方面はすっかり雪景色
まだまだ時間があるから、駅に行って乗車券の買い方を調べてみよう。天気が良くても残
雪で自転車は通行できなくなるかもしれないし、雨の日が続いてウィーンまでは自転車だ
けではたどり着けないかもしれないもの。ザンクトアントンはスイスへ抜ける幹線上の有
名リゾート地。特急も止まるので駅舎は大きいのに、乗客は非常に少なくて、建て替えら
れたばかりの真新しい駅。建物には鉄道会社のマークがあるだけの、駅名は駅に入らない
と分からない。ここは駅舎以外はトンネルだし、駅舎も列車や線路を見せないデザインだ
から、駅とは言われないと分からないです。停車中の列車からも町は見れないです。こん
なシンプルなデザインの駅、日本には無いでしょう。
駅員は一人、待合室にも自動券売機が一台だけの、閑散とした駅だなあと思っていたら、
駅員も夕方には居なくなってしまい、自動券売機だけになった。自動券売機もタッチパネ
ル式の最新鋭でメニューを選んでいく方式なもんだから、難しい難しい。いろいろいじっ
てみたけど、希望のキップを買うのは難しいです。キップを買うなら駅員にメモを見せる
ことにしよう。オーストリアの人って、みんなこの券売機が使えるのだろうか?。メニュ
ーを追っていく内、自転車用券のメニューが出てきて、あれ、持ち込みって有料なの?あ
るいは有料の列車の場合もあると言うこと?いずれにしてもキップを買う時はやはり駅員
にお願いしよう。時刻表とか列車編成表とかみんな小さな文字だし、日本の列車案内標識
はなんと親切なんだろうと思うのです。駅の裏側の道を歩くと、美しい自然の風景が向こ
うまで続いています。
宿はこぢんまりした宿なんですけど、女性のご主人に、博物館のことを話したら、野沢温
泉へは2度も行ったことがあるというのでびっくり。姉妹都市とは言え2度もよく来てく
れたなあ。やっぱり、自分の国へ来てくれるというのはうれしいですね。
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