オーストリア 自転車旅行 2003.8.31〜9.30


南ドイツ フリードリヒスハーフェン 〜 オーストリア ウィーン


11日目 9.10

ザンクト・アントン St.Anton--ヴァルーガValluga--ザンクト・アントン St.Anton

今日は3つのロープウェイを乗り継いで、スイス、ドイツ、イタリア、リヒテンシュタイ
ンの4カ国の山々が遠望できるというヴァルーガValluga山頂まで行きたいと思っ
ていたのですが、部屋のカーテンを開けるとガスで山々の展望は全く無く、期待を外され
てしまいました。まだ雨ではないので、それにほかに行く所もないし、天候の回復を期待
して、とにかく行くことにしました。

TVの天気番組では、オーストリア各地の現在の山々の天候や、山のライブ映像はやって
いるのですけど、天気の予報についてはよく分かりませんでした。大ざっぱなんです。

雨具、防寒着、非常食を持ってガルツィヒバーンのロープウェイ乗り場に来てみると、山
頂の、ガスだけの、ライブ映像を映しているTVモニターが設置してあって、悩むところ
。2度と来れないから、展望はないと思うけど、行くことにしました。


「下りは途中から歩く予定ですけど。大人1枚下さい」と言ったのに、白い映像のモニタ
ーを指しながら、けげんそうな顔をして、キップを出してくれたけど、料金は往復分と同
じでした。

1つ目のロープウェイに乗ったのはぼく以外は4人だけで、その人たちも。2つ目のロー
プウェイを下りると登山を止めてしまいました。残雪なんです。

 1つ目のロープウェイ ガルツィヒバーン


3つ目のロープウェイはお客が来たら運行する小さなゴンドラ。その後もだれもこなくて
山頂にいたのもぼく一人だけ。展望がないけど、晴れていればと思うけど、やはり来てよ
かったです。ここはオーストリアの2811mのヴァルーガvalluga山頂。寒くて
、手袋を持ってきてよかったです。狭いヴァルーガ展望台に立つと、温度計は0℃、雪も
残っていて、風もあって、下山道は白いガスの中に消えて行く危険な道。

 温度計は0℃

 ヴァルーガValluga山頂 2811m


1区間ロープウェイで下ったヴァルーガグラートVallugagratにも、残雪があ
って、歩き出せません。結局、もう1区間ロープウェイを乗り継いでガルツィヒ駅まで下
り、ここから歩き始めました。ここからは日本の観光ガイドブックにも載っているハイキ
ングコースですが、観光客は全くいないんです。ここにあるセルフサービスのレストラン
は大きいのにお客はゼロ、こんな天気だからしかたないけど、食べ物はたくさん並んでい
ました。

ガスで何も見えなかった道も、下るに従いガスが晴れてくれて、山々が見えてきました。
こんな所を歩いていたんだ。下っていく一組の夫婦とその先に、昨日自転車で通ってきた
ザンクトクリストフというチロルらしい村が見えると、小さくて静かなマイエンゼーとい
う湖が見えてきました。


 ザンクトクリストフ St.Christoph


 マイエンゼー Maiensee


日本とは違う山々を見ながらのコースは興味深く、時間もたっぷりあるので、整備された
道の標識を頼りに、寄り道をしながら、ゼンヒュッテに寄ってから、シュタイスバッハ川
沿いの小道を通り、ザンクトアントンの町へ戻りました。もう晩秋という感じのハイキン
グコースでした。

オーストリアって、村を一歩離れると森と草原が広がって、人々はそんなのどかな景色の
中にいるんですね。

明日の天候はどうなんだろう。夜中、ふと目が覚めてベランダに出てみると、きれいな星
空。明日は自転車でインスブルックへ出発しよう。



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