2006.8.北岳、間ノ岳、南アルプス林道4 南アルプス林道
両俣小屋〜治山工事用林道〜野呂川出合-<バス>-北沢峠〜南アルプス林道〜戸台大橋
夜中トイレに起きた。トイレは小屋の外20〜30mぐらいの所にあるので、暗くて怖い
けどライトを持って外へ出た。小雨でした。
朝食の時も降っていて、天井がバチバチ音を立て始めて、これでは出るに出られなくて、
でも、6時半ごろ小雨となり、願いが叶ったかもしれないと思いながら、遅い出発となり
ました。
林道の始まり
林道を歩き始めると、雨は止んで、南アルプス林道へ通じるこのダートの治山工事用林道
8kmは、深い山肌に沿って進んで行く。自転車は禁止だけど走らせてくれるなら、トレ
ンクルは無理でもPACIFIC18 (BD-1)なら走れそうな路面だ。なんてたって山深くて風景が
いいから、自転車で走らせてほしいものだ、と思いながら歩いて行きました。山小屋近く
だけは道路崩壊がそのままなので歩くのも少し大変だけど。道路崩壊の工事跡がたくさん
あって、維持するのは大変な道だと思っていると、エンジン音が聞こえてきて、実際に一
カ所改修工事をしていた。
両俣小屋から南アルプス林道へ通じる治山林道8km。向こう側から歩いてきた
改修箇所がたくさん有った
南アルプス林道との接続点「野呂川出合」に着いて、北沢峠行きバスでに乗ると、北沢峠
のキャンプ場が熊で荒らされいて、熊のフンもたくさん残っているから、十分注意するよ
うとドライバーから注意を促されました。今年は全国で熊の事件が起きているからここも
そうなんだと思っていると、すれ違った別のバスのドライバーにも熊出没を乗客に伝える
よう窓から申し送りをしていた。昨日今日の話のようで現実実のある話なんだ。
野呂川出合からバスで北沢峠へ
北沢峠から歩き始めると、「北沢峠〜戸台大橋間17Km、通行できない車両に自転車を
含む、徒歩による通行に制限なし」、との案内板。歩きはいいということを明記していた。
北沢峠のバス停
少しして大平山荘という山小屋の前を通りかかると、山荘の方が声をかけてくれて、「熊
がでているから十分注意するように」、とまた注意を促されました。戸台大橋までこの林
道を歩く、と伝えると、熊避けの鈴を付けたほうがいいとの指摘。さっきドライバーから
言われたばかりなのに2度も続けて言われると怖くなってきました。市営バスはたまに通
るだろうけど、人に会うことはないだろういし、クマ鈴をザックから取り出し、音を出し
て歩き始めた。普段使わないけど、持っていてよかった。
大平山荘
歌宿
自転車は通してくれないから歩くんだと思っていた南アルプス林道はどんな道なんだろう
。鋸岳が迫り迫力のある景色が見えてきました。静かでいいパノラマを見ながら少し緊張
した面持ちで歩いていくと、道路に猿がいるんです。日光の猿みたく近づいてきたらどう
しようか。鈴の音のおかげか猿たちはどんどん去って行ってくれまいした。山小屋の方の
親切な一言でクマ鈴を付けることになってよかった。
眼下には戸台川
トンネルが見えてきた。中は薄暗く、サルなんかいないと思うけど、足早に通り抜けた。
お昼を食べているとバスの運転手がわざわざ降りてきて、最終バスに乗り遅れないように
声をかけてくれた。最終バスを逃すと戸台大橋から先も歩くことになって、歩ききれなく
なるので、手を挙げれば乗れるよう伝えておくから、と言ってくれたんです。巡回車の人
にも挨拶されて気に掛けてくれていました。
ここを下りきれば戸台大橋だ
徒歩の人には会うことなく、終点の戸台大橋が見えてきました。電動で上下に動く厳重な
ゲートは、すごい。
ゲートの女性も親切で南アルプスの山やこの林道の事などいろいろ話しを聞かせてくれま
した。自転車での突破試み事件そしてサルやクマの話など聞くと、一人で歩くのはどうか
なあと思いましたが、何も知らないから歩いてしまったかも。
戸台大橋から仙流荘まで市営バスで移動し、15:58発の新宿行高速バス南アルプス号
に乗って、20時過ぎに新宿駅に着きました。
登山靴で舗装路を歩き続けるのはなかなか大変でしたけど、いろいろ親切な声をかけても
らって、南アルプス林道歩きがかないました。歩いたから見えた南アルプス林道の景観で
した。
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