多摩川の源流を訪ねる 笠取山(かさとりやま)1953m

多摩川を眺めながら、のんびりサイクリングロードを行くと、いつもおだやかな情景が広
がっています。でも、この多摩川の源流はどこにあるんだろう。と思っていたら、奥多摩
にある笠取山にあるというので、源流を訪ねに行くことにしました。





多摩川の初めの一滴を見に行くのに、今回は作場平口という登山口から、歩いて登山道に
入っていきます。自転車ではちょっと行けない、登山道です。この登山口までは、自転車
でも来れるけど、今日はこの登山口までも車です。

柳沢峠へ行く観光道路から横に入った一ノ瀬高原のこの登山口までの道は、かつての東京
周辺のサイクリングコースのエースで、いつか自転車PACIFIC18 で来てみたいと思ってい
たのに、今日は日帰り。車の助手席なんです。

自転車よりも前に、車から眺めて、楽しみを覗いてしまったみたいで、ちょっぴり残念、
なんて思いながら、笠取山へこれから登り始めるところです。


林の中の、きれいな緩い道を登って、笠取小屋に着くと、あれ、車も通れそうな、広い尾
根道があるぞ。ハイキング地図には、道路としては載っていないし、ひょっとして、自転
車は来ないように、地図には載せていない秘密道かも。なんて思ったけど、帰って調べて
みたら、木材を搬出するために開設した自動車道の廃道なんだって。なんだ。でも、どこ
か、下から続いてきているというわけだ。

 笠取小屋

急に、視界が開けて、草原にでて、右に水神社への道を見送ると、左の小さなこぶに、「
小さな分水嶺」の案内板がある。この小さな峰が、3つの河川の分水嶺になっているそう
で、雨の降る斜面によって、東側斜面なら荒川、西側斜面なら富士川、南側斜面なら多摩
川となって、はるか、太平洋に注いでいくという。

わずかな、地上に降りる位置の違いによって、その後の方向は変わって行くということな
んだ。

 小さな分水嶺の案内板



 笠取山

南アルプスが望めるという雁峠まで足をのばしてみたけど、今日はあいにく。

もどって、笠取山の優美な山容を見ながら、斜面をいっきに登っていく。山頂に着くと、
結構、高度感があっていいです。

 向こう側から、登ってきました。


東へ、展望のない、尾根道を行って、ひと下りして、今日の源流に着く。

 

ここが、多摩川の始まり 水干(みずひ)


 最初の一滴

そして、これが、始めの一滴。こうして多摩川は生まれてくるんですね。この一滴を見に
来て、よかったです。

また、始めの一滴というのが、数カ所からでているんですけど、実に、まあ、とてもゆっ
くり、ゆっくり。しみでてくるのを、待っても、待っても指を濡らすのがやっと。味わう
なんて、もうえらいこってす。味は、諦めました。


*案内板より

最初のひとしずくは、見えたでしょうか?ここが、沢の行き止まりで「水干(みずひ)」
と名付けられた多摩川の始まりです。・・・138キロメートルの長い旅を経て、東京湾
に流れ込みます。


      東京湾まで、138Km

 中島川橋への下山道からの展望



中島川橋から、駐車場まで、一ノ瀬高原の舗装路をのんびり下っていくと、



やっぱり、自転車で来たいなあ。と、自転車で上がってくる人がいる。いいなあ、「写真
をとらせて」と叫ぶと、にっこり。ぼくはシャッターを押した。

のめこい湯に入って、アイスを食べて、今日は多摩川の秘密を一つ知りました。


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